体重×2倍のたんぱく質を摂るのは辛い!
筋トレの効果を無駄にしないためには体重×2倍のタンパク質、正確には除体脂肪体重の2倍のタンパク質が必要です。
これはあらゆる本やサイトで異口同音に唱えられていることですよね。
今回は、この体重の2倍のタンパク質をとることが一体どれほど無茶なことなのか、どれほど浮き世離れした業なのかについて、体重70kgの人(体脂肪率10~20%で一日に130gタンパク質をとらないといけない)を例にして考えてみましょう。
体重70kgの人がメジャーな食品(単品)で130gのタンパク質をとろうと思ったら
【卵:1個につきタンパク質7g】16個以上
【牛肉:100gにつきタンパク質17g】600g以上
【白米:100gにつきタンパク質6g】2kg以上(約13合)
大変ですよね(他人事)
食べるだけでも大変ですが
更なる問題もあります。
①非常にお金がかかる
牛肉100gを約300円だと仮定して、70kgの人が一日に必要なタンパク質を牛肉だけで摂取しようと思ったら600g必要なので2,000円近くかかってしまいます。毎日牛肉に2,000円だと1ヶ月で6万円!1年で72万円もかかるんです!
Q1、高給取りならそれもありでしょうか?
Q2、毎日お肉に2,000円も使えない人は卵を買って
16個以上食べたらいいんですかね?ロッキーみたいに。
A、どちらも違います。その原因が次の問題点。
②タンパク質に付随する余分な栄養の問題
白米には糖が、牛肉には脂肪が、卵にはコレステロールがたっぷり含まれているため、必要なタンパク質を採ろうと思えばもれなく、それらも付いてきます。
一部の食品を過剰に摂取する食生活は、トレーニングしててもお腹が出てきたり、糖尿病や肝臓疾患にかかるリスクが非常に高まるなど、健康を害するのでやめましょう。
③それらの問題に対処する場合プロテインが必要
それらの問題に対処しようと思った場合、値段が安く、なおかつたんぱく質以外の余分な栄養が含まれていない「プロテイン」が必要になってくるわけです。
しかし、プロテインやその他サプリでは摂りきれない自然由来の栄養素が筋肉の発達には必要なため、プロテインだけ摂ってたいたら良いわけでもなく、食事をキチンと摂ることは至上命題です。
・食事の例え
朝:卵1個 プロテイン1杯(タンパク質27g)
昼:白米300g 牛肉100g(タンパク質69g)
間食: プロテイン1杯(タンパク質20g)
夜:卵1個 白米200g 牛肉200g(タンパク質53g)
これで取り敢えず合計169gのタンパク質がとれることがわかりました!
体重70kgの人で1日に130gのたんぱく質が必要ですが、楽々クリアしてますね!
しかしまだまだ完成ではありません!
次に、とりすぎてはいけない糖や脂質を減らす為、タンパク質量をそのままに、食材をヘルシーなものへ変更します。また、牛肉からササミ・鳥胸肉への変更は金銭的な問題も同時に解決してくれます。
白米→玄米
牛肉→ササミ・鳥胸肉
もちろん、タンパク質だけとれば良いというわけではありません。
このヘルシー高タンパク質メニューに野菜もしっかり追加してください。
+ほうれん草2パック
or+ブロッコリー1房(栄養が詰まっている茎は捨てずに絶対食べましょう)
【完成形:食事例】
朝:卵1個 プロテイン1杯(タンパク質27g)
昼:玄米300g ササミ100g ほうれん草1パック(タンパク質69g)
間食: プロテイン1杯(タンパク質20g)
夜:卵1個 玄米200g 鳥胸肉200g ほうれん草1パック(タンパク質53g)
素晴らしい・・・!
トレーニー向け健康的な食事の完成です!!!!!
しかし問題は山積み
前項目で、どうにか必要なタンパク質をとれて
なおかつ健康な食事の例が完成しましたが、これで万事OKというわけではありません。残念ですが問題はまだ山積みです。
・餌のような食事になる
鶏肉やササミといった高タンパク低脂質の食事は
得てして見た目が悪く、味もおいしくありません。
その食事を毎日、毎日永遠に続けないといけないのです。
次第に食事の喜びは薄れ、食事の時間は感情を伴わない単なる作業になるのです。
己の筋肉に必要な栄養素が含まれているという理由から
ひたすら機械的に食べるのです。
おいしくもないものを無理して淡々と食べる様子は、餌を食べてる家畜そのもの。
食事=人生の喜び・楽しいもの という価値観を持っている女性からは
特に敬遠されます。
また、働いている人は、昼飯を上司や取引先と食べることもあるでしょう。
そんなとき、懐からササミの大量に入ったタッパを取り出し
「自分、これがあるんで」なんて言おうものなら
顰蹙を買い、時には大事な商談が潰れてしまいます。
その場は大人しく従ったふりをして、あとでトイレの個室にでも籠って
ササミを頬張りましょう。
*注意
間違っても職場で
プロテインを飲む様子を見られてはいけません。
お茶やコーヒーを飲んで休憩するのは普通の人ですが
プロテインを飲んで休憩するのは狂人の所行だと理解しましょう。
誰からの理解も得られません。
筋トレが趣味なことを公言しているマッチョキャラの人なら
開き直って職場でプロテインを飲むのもありでしょう。
しかし、筋トレを初めて数年以内の人は、体のラインがわかりづらいスーツを着ると、誰も筋トレをしていることに気付きません。
また、元々骨格が太く、長年のサラリーマン生活で脂肪もたっぷり蓄えた上司の方が「相撲をとった時強い」なんてことは日常茶飯事です。
そんな中、プロテインなんか飲んでいるところを見られてしまったら。
上司 「鍛えておれに反抗したいのか?!趣味より仕事!仕事が趣味!!仕事の負荷が足りないならもっと仕事を与えてやるよ!」
女性社員「○○さんモテたいのかな。いくら鍛えてもあの顔じゃなあ。」
同僚「オレも今度一緒にジム行くわ!!」
と、矢の雨が降り注ぎます。
職場でプロテインを飲むのは大賛成ですが
あくまでそれは、狂人の所業であることを自覚してください。
この記事で初心者に言っておきたいこと
最後の最後に
私がこの記事で最も伝えたかったことを発表します。
それは
胃は強くなる
ということです。
プロテインを牛乳で割ると下痢になったり
一時は奮起して大量に食べるけど、それが数ヶ月単位で続かなかったり
私が初心者の頃はそういったことが多かったです。
初心者がタンパク質を体重の2倍とる上で、胃の許容量や消化能力、消化速度の未発達さが非常にネックになってきます。
しかし、そもそもとして体重×2倍のタンパク質が必要なほど、強度の高いトレーニングが出来る初心者はないないなのです。
対象の筋肉を追い込むには適切に鍛える必要があります。
適切に鍛えるためには、適切なフォームの修得や(見栄を完全に取り払った)適切な重量設定、神経系や関節の発達など、長期的な下準備が必要なのです。
そして本当に体が大量のタンパク質を求め始めたとき
すぐに送り込む送り込むことが出来るように、筋肉と平行して内臓も鍛えていけばよいのです。
ボディビルダーと一般人の違いは
扱える重量、テクニックや知識もありますが、一番の違いは内臓の強さです。
逆に言えば、難なくこれが出来る人は才能があるということに他なりません。
PS.最近気づいたんですが、最大効率を追求しようとするならば、やはり体重×2倍のタンパク質が必要ですが、無理なく少しずつでいいから成長しようとするならば、別に2倍もいらんとです笑
割と、普通の食事と気が付いた時にプロテインを飲むくらいでOKです。